唐津ぐい呑み-日本酒を楽しむ

日本料理と日本酒

日本料理

日本の伝統料理

目で味わう料理、といわれる日本料理。盛りつけの繊細さと旬のものを大切にする季節感の伝統は、時代時代で発展を続けながらも大切に受け継がれてきました。
その美しい料理を演出するのに欠かせないのが料理を盛るうつわです。

本膳料理

本陣料理日本料理を代表する、格式の高い正式なもてなし料理です。室町時代に起源を持つ、会席料理の元祖にあたるもので、儀式的な意味合いが強く、礼式を重んじた非常に厳しい料理作法が定められています。

本膳料理は三汁十一菜の5つの膳で構成されるのが基本です。
本膳に7種又は5種、二の膳に5種、三の膳に3種の料理を配膳します。
これらの器は本膳料理が始まったばかりの頃はすべて漆器が使われていましたが、江戸時代になると磁器も使われるようになりました。

本膳ではなますを入れる「小鉢」、二の膳では和え物を入れる「猪口(ちょく)」、煮しめなどを入れる「平(ひら)」、三の膳では造りを盛る「刺身皿」、与の膳では「焼魚皿」などに磁器が使われるようになりました。
(与の膳、五の膳の料理は土産として持ち帰るべきものなので、箸をつけないことになっています。)

・本膳料理

本膳料理は,室町時代以前の伝統的な饗応料理で、今日の日本料理の形式の原形となるものです。しかし、あまりに格式高く、作法も細かな技功に走りすぎたために、現在ではほとんど本格的に供されることは無くなったようです。

・料理の形式
本膳料理の名は,二の膳,三の膳に対する一の膳,つまり中心となる膳を本膳と呼んだことからきたもので,正式には次のような形式になります。膳は脚つきの塗り膳、食器も漆器のみを用いるのが正式です。

本膳

飯,汁,膾,平わん,香のもの

二の膳

吸い物,煮物,ひたしもの

三の膳

焼き物(たい),あえ物(猪口)

与の膳

小吸いのも(坪),揚げ物

中酒膳

魚田,酢の物
飯,汁,膾,平わん,香のもの

与の膳,中酒膳の汁物以外は持ち帰りようですから,手をつけないようにしますが,現在では出されても三の膳どまりです。

膳と料理の並べ方

最も正式なのが,本膳を中央に,右に二の膳,左に三の膳と一列に並べ,その奥の右側に与の膳,左に中酒膳を並べるやり方。三の膳までなら、本膳の右に二の膳,奥に三の膳を置きます。

本膳のいただき方

正座して着席したら,蓋の物の蓋を取ります。まず,左側の料理の蓋を,奥から順に左手で取り,右手を添えて膳の左脇に,裏側を上にして置きます。
酒杯に酒がつがれたら,いったん膳の上に置いてから,三度で飲みほします。
次にご飯茶碗を両手で取り上げ,右手で箸を取り,一口食べます。箸を取り上げたときとは逆の手順で、頭が膳の右縁にかかるように置きます。
同じ要領で汁わんを取り上げ,箸をかるくわんの中に添えるようにして一口吸います。酒を飲み,箸を取り上げ,膾を食べます。器は膳の上に置いたまま,汁を落とさない様に左手を添えて口元へ。
また酒を飲み、平わん,小吸い物,又はあえ物と手をつけます。

この様にして,酒を飲むというのが基本です。

精進料理

精進料理写真のキャプションを入力します。 僧侶が仏前に供えた供物を下げて食材としていたことに起源をもつ料理のため、食材に「なまぐさ」と呼ばれる動物性のものを使うことはありません。

もともとは僧侶の食事であったものですが、現在では法事、法要などのお清めとして広く親しまれるようになりました。時代の流れと共に菜も多く豪華になる傾向にありますが、本来は粗食を第一とした料理ですから、酒をつけることはありません。

 精進料理は本膳と二の膳の2つで構成されます。

茶懐石

 「懐石」とは、昔、朝昼2回の食事で修行を行っていた禅宗の僧侶が、夜の空腹と寒さをしのぐために懐にいれた温かい石のことでした。

茶会では、あまり空腹では出される濃茶(こいちゃ)をおいしく頂くことができないため、ささやかな飢えをしのぐ程度の軽い食事をとることになっています。
この料理を温石になぞらえて、「懐石」と表わすようになったといわれています。

会席料理

会席料理は、江戸時代の中期頃から、酒宴向きのもてなし料理として始まりました。食味を主体にした気楽に酒が楽しめる形態で、多くの人が集まる会合の席で供される料理の総称です。

会席料理の基本は一汁三菜で、吸物、刺身、煮物、焼物がこれにあたります。そこから一汁五菜、二汁七菜という具合に料理の品数が増え、豪華になっていきます。


「わかりやすい日本料理のサービスマナー」 市川安夫著 柴田書店

日本酒の美味しい飲み方

日本酒はいろいろな呑むのにも楽しみ方がたくさんあります。

日本酒を燗して味わう。

日本酒を燗して味わう。口の中でふわっと膨らんだ旨味が味わえるのがこの飲み方の醍醐味です。
これぞ日本酒ならではの味わいですね。

お燗するときの温度は徳利内で50℃前後が良いとされていますが人それぞれ好みの問題なので色々試してみて、ご自分に合った温度で楽しんでみてください。

温め方は面倒でもやはり湯煎がいいですね。
備前の徳利の肩までお湯の中に入れて一合、約2分ほどでおいしい日本酒の出来上がりです。

冷酒で楽しむ

冷酒で楽しむ写真のキャプションを入力します。きめの細やかな味わいと心地よい香りが明確になります。
温度は雪冷えと花冷えの中間くらいで、 7~10℃くらいがオススメですね。

暑い夏に薩摩切り子のグラスをきりりと冷やして飲めばより一層美味しく感じれますよ。


ひや(常温)で味わう。

ひや(常温)で味わう。銘柄やタイプにかかわらず、ありのままの香りや味わいが楽しめますので通がよく好む飲み方です。

お酒本来の味が分かるので飲み比べの際にお薦めです。
私は、これが一番おいしいかと思います。
片口で注げば、日本酒のもつ芳醇な香りも広がっておいしく頂けそうです。

オンザロックで楽しむ

オンザロックで楽しむ写真のキャプションを入力します。ウイスキーグラスに大きめの氷を入れ、よ~く冷やした日本酒を注ぎます。
氷があまり溶けないうちに飲める量を注ぐことが大切です。

そのあとカクテルにすると「これが日本酒?」というような違った味わいを楽しめますね。
レモンを搾る、ライムを入れる、ミネラルウオーターや炭酸水などで割る。

こういった飲み方はさわやかで柔らかな味になりますので、日本酒の苦手にお薦めです。